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「4つの成功要素」を網羅した、海外におけるDX先行事例④
今回も引き続き海外におけるDX事例を取り上げていきます。様々な事例からDXのあり方を理解することで、自社での展開における共通点や課題を洗い出すことに役立つでしょう。海外ではDXへの取り組みが日本より進んでおり、数多く事例が存在します。各業界の企業がどのような取り組みを展開し、どのような成果に結びつけているかを考えていきたいと思います。
はじめに、改めてDXの成功の定義について確認します。これまでご紹介した通り、DXが成功した場合に企業が得られるものは以下の4つです。
- 顧客との関係強化
- 顧客の実際の購買行動に基づいた新しい購入への道筋の創造
- 競合優位性
- 競合優位を持つプラットフォームの構築
- データ
- データの資産化
- 革新的なサービス
- アジャイルな試行による革新の創造
上記4点に当てはまることを前提に、今回は運輸、航空業界における事例を2つご紹介したいと思います。
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DHL
全世界にネットワークを持つロジスティック大手DHL。そのDHLが試験導入したものが、「MyWays」というサービスです。このMyWaysはUber Eatsなどのように、いわゆるシェアリングエコノミーの手法を取り、空き時間に荷物を配達できるというものです。
DHLは国境をまたいで荷物を輸送するといったマクロ視点では非常に優れていましたが、いわゆる「ラストワンマイル」と言われる送り先に実際に送り届ける部分、例えば最寄りの配送センターから配送先までといった部分には配送スケジュールなどの柔軟性にかけるという問題がありました。この問題に対して、MyWaysでは登録すれば誰でも荷物を届けることができるようになり、非常に柔軟な配送スケジュールを提供することが可能になりました。また荷物を運ぶユーザーにとっても、例えば通勤途中で荷物を届け、それによって追加で収入を得ることができるようになっています。
Airbus
全世界に6万人以上の従業員を抱える世界有数の飛行機メーカーAirbus。
Airbusが注目したのは3Dプリンターの活用です。10年以上前から3Dプリンターの導入を始め、最初は飛行機製造用のツールを3Dプリンターで製造することに着手しました。それがうまくいくと、ツールだけでなく、実際の飛行機のコンポーネントについても3Dプリンターによる製造を開始しました。
3Dプリンターによる製造に切り替えたことで、製造プロセスの最適化が進み、飛行機のパーツの重量を30-55%軽量化することに成功し、さらに材料を90%削減することに成功しています。これにより、Airbusの飛行機の燃費が平均6.4%改善しました。
また従来の方法に比べ、同じコンポーネントを製造する際の電力量は1/10となり、リードタイムは平均44日短縮しました。
このように、データを活用することで3Dプリンターによる製造という革新的なアプローチをとり、大きな成果を上げています。
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今回は、DHL、Airbusの2社の海外DX先進事例を見てきました。各社ともに、自社の特徴や独自性をデータとテクノロジーにうまく結び付けることで、革新的なサービスを生み出したり、目覚ましい成果を生み出しています。どのようにすればデータを活用できるかという視点のもとで、今までにないアプローチをとり、デジタル化を推進しています。データを活用することで、今までにない手法をとることができるというのも、DX推進におけるポイントです。
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