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パートナーソリューション紹介

【Tegakiパートナーソリューション紹介:株式会社 ASAHI Accounting Robot 研究所】 RPAツール「WinAutomation」のご紹介

【株式会社ASAHI Accounting Robot研究所 会社紹介】

株式会社ASAHI Accounting Robot研究所は、中小企業にRPAソフトウェア(WinAutomation)導入を推進し、経済を活性化させるべく、RPAソフトウェア販売、デジタルレイバー(プロセス)の制作を目的に、2019年に創業した企業です。
Microsoft Corporationの提供するRPAソフトウェア「WinAutomation」を取り扱っており、これまでに様々なアプリケーションを組み合わせたプロセスの開発実績があります。会計事務所が母体のため、会計業務や総務・経理部門の自動化における開発経験が豊富です。
Cogent Labs社の「Tegaki」との連携で手書きの「現金出納帳」や「通帳」をデータ化し、会計ソフトに仕訳を自動取込みするプロセスを構築するなど、新たな視点で業務の自動化の取り組みを推進しています。
お客様の経営のサポートを前提に、独自のソリューションで多種多様なシステム環境に合わせたプロセス開発から導入・保守管理・運用まで一貫したサービスを提供しています。

RPAツール「WinAutomation」紹介

RPAとは、「Robotic Process Automation /ロボティック・プロセス・オートメーション」の略語で、ホワイトカラーのデスクワーク(主に定型作業)を、パソコンの中にあるソフトウェア型のロボットが代行・自動化する概念です。

ASAHI Accounting Robot研究所で取り扱う「WinAutomation」は、数あるRPAツールの中でも特に優れたツールで、様々なアプリケーションの操作を自動化するのに適した機能が揃っています。

Excel操作はもちろん、PDF読み取り、メール監視・フォルダ監視によりロボット稼働を自動化するトリガー機能なども標準搭載しています。エベレストグループやガートナーなど、国際的なリサーチ企業のレポートにおいても高い評価を獲得しています。

イギリスに本社を持つRPAベンダーSoftmotive社が開発したツールですが、2020年5月Softmotive社がMicrosoft社の傘下に入りました。Microsoftは、「WinAutomation」をはじめとするSoftomotive製品を「Microsoft Power Automate」ツールに取り込む計画で、今後Microsoft Office製品とのタスク強化が期待されます。

 

WinAutomationの特徴

a. 他のRPAソフトに比べ安価

現在、様々なベンダーから多くのRPAソフトが提供されていますが、製品によって機能や価格が異なります。製品によっては、導入のために年間50万円~2,000万円のコストがかかることがあります。しかし、弊社で取り扱っているWinAutomationは、1ライセンス月額約5千円からと安価にご利用いただけます。スモールスタートをお考えの方にお勧めです。

b. マクロレコーダー機能により、簡易なプロセス開発が容易

人の操作を記録できるレコード機能を使えば、必要なアクションを自動的に抽出して一連のプロセスを完成させることができます。高度なプログラミングの知識がなくてもユーザー自身が、日常業務のプロセスを自動化することが可能です。

c. マルチタスク

WinAutomationはRDA(Robotic Desktop Automation)という分類のRPAソフトで、PC1台でプロセスの開発・運用が可能です。RDAソフトでは、一度に複数プロセスを稼働できないものが多いですが、このWinAutomationはマルチタスク(一度に複数プロセス稼働)が可能となっております。社内でRPA化した業務プロセスが増えてくると、プロセス同士の稼働タイミングのバッティングが発生する可能性が増えますが、このマルチタスク機能により、プロセス同士がバッティングしてもエラーなく処理を遂行してくれます。

d. トリガー機能

WinAutomationでは、フォルダ監視、メール監視などの監視機能が標準搭載されており、操作対象ファイルが監視対象フォルダに格納されたタイミングでプロセスを自動実行したり、対象の文言が入ったタイトルのメールを受信したタイミングでプロセスを自動実行したりすることが可能で、ロボットの起動のためにヒトがPCの前に移動する必要がありません。

ヒトが別の仕事をしていても、不在にしていてもロボットが決められたルールにより自動的に作業を遂行し、完了報告をしてくれます。

 

WinAutomationの主な機能

WinAutomationには、以下のような日常的に行う作業に必要な機能が備わっています。

・デスクトップアプリケーションの自動化
・Web操作の自動化
・Excel操作の自動化
・メール送信/受信の自動化
・PDF操作の自動化
・自動ログイン
・OCR機能(画面の文字情報を読み取り)
・スケジューラー機能(定期実行、定時実行)
・トリガー機能(プロセスを起動する条件を指定)
・実行形式(.exe)ファイルの生成
・AI機能連携
・高度なセキュリティー

また、最新版のWinAutomationには、300以上のアクションと呼ばれる動作パーツが標準で搭載されており、アクションをドラッグ&ドロップで配置するだけでプロセス作成を行うことが可能です。

 

活用シーン

グループ会社「税理士法人あさひ会計」でのWinAutomationの活用シーンをご紹介します。

 

CAD(※1)を活用した土地評価用図面の自動作成

WinAutomationで土地評価専用のCADソフトであるAP-CADの操作し、土地評価用図面の作成を自動化するプロセスを作成しました。
CADソフトは、手書きよりも早く、正確に不整形地、近似整形地、奥行距離を計算できます。しかし、公図や測量図といった土地の図面をCAD上で出来る限り正確に復元するという作業が大きな負担です。
復元するにはCADで土地の図面を画像で読み込み、ひたすらなぞるように線を引いていきます。複雑であればあるほど熟練度による作業時間の差が生まれ、集中力も必要とするため繰り返す中でミスも生まれます。

その作業を少しでも軽減するために考えたのが『土地評価用図面の自動作成プロセス』です。
土地の図面を限りなくそのままCAD図面に変換してくれるだけでなく、方位記号や縮尺の入力まですべて自動で行います。

プロセスの作業内容は、以下のとおりです。

①jpg形式で読み込んだ土地の図面から、線をデータとして抽出。
②フリーのCADソフトを介してデータの位置や縮尺を調整。
③調整後のデータをAP-CADで読み込み。方位記号、縮尺、コメントを入力して保存。

図面の復元は人の手で行いますが、画像ではなくデータとして図面を読み込んだ場合、図面の線上に自動でマウスカーソルを移動してくれます。
そのため、今までは人の目と感覚に頼っていた図面をなぞる作業が、誰がやっても同じようにかつ正確に行えるようになりました。これにより、図面の復元も容易となり、繰り返し作業によるミスが減少し、業務時間の短縮を図ることができました。

※1 CADとは「Computer aided design(コンピュータ支援設計)」の略で、コンピュータを用いて図面を書くためのソフトです。製品設計や土地家屋調査といった図面作成の他、相続税の土地評価額計算にも用いられます。

 

路線価取得

WinAutomationで相続税申告の財産評価に必要な宅地の路線価図と地図データの出力を自動化するプロセスを作成しました。登記情報サービスにアクセスし、必要な登記情報を抽出する機能も搭載しています。

路線価は国税庁のホームページの「路線価図・評価倍率表」→国税庁 路線価図・評価倍率表から調べることができます。また、他にもゼンリン(ブルーマップ)、GoogleMap、全国地価マップ、登記情報提供サービスの情報取得を行います。
所在地が記載されたExcelファイルをもとに、各サイトから情報を取得し、Excelファイルにまとめます。

プロセスの作業内容は、以下のとおりです。

①所在地(住所)が記載されたExcelファイルをインプットとし作業を開始する
②ゼンリンのホームページにアクセスし、PDF(ブルーマップ)をダウンロード。ダウンロードしたファイルのパスをExcelに記載する。
③GoogleMapにアクセスし、所在地のURLを取得、Excelに記載する。
④国税庁 財産評価基準書 路線価図・評価倍率表にアクセスしPDFのURLを取得、Excelに記載する。
⑤全国地価マップから所在地のURLを取得、Excelに記載する。
⑥登記情報提供サービスのマイページへ対象地番の登記情報の検索結果を登録する。

 

一見複雑な作業に見えますが、一定のルールに従い検索する単純作業ですので、RPAが得意とする分野です。最終的には人の目で確認する必要はありますが、ある程度の絞り込みをRPAで行うことで、人の単純作業が不要となり業務負担軽減につながりました。

 

AI-OCR「Tegaki」× RPAの活用方法

ASAHI Accounting Robot研究所で実際にTegakiとRPA(WinAutomation)を利用して業務改善を行った事例を紹介いたします。

 

通帳OCRプロセス

【課題】
相続の税務申告業務の際にはお客様の銀行データを収集する必要があります。近年インターネットバンキングの普及で、銀行預金情報をデータで取得することが容易になりましたが、データ化されていない通帳の情報については、通帳を確認し、担当者がExcelなどに入力してデータ化する必要がありました。
複数口座がある場合や、取引の多い場合など確認作業に時間がかかることから、自動化できないかと相談がありました。

【Tegaki×WinAutomationを活用した解決策】
TegakiとWinAutomationをAPI連携させプロセスを作成することで、通帳のスキャンデータを自動でExcelに出力することが可能となりました。
プロセスの作業内容は、以下のとおりです。

①通帳明細をスキャンしたデータをWinAutomationからTegakiに対してファイル送信
②Tegakiから返却された結果をWinAutomationにて受け取り、Excel出力

OCR精度を高めるため、スキャンした通帳明細データはTegaki連携前にRPAにて画像調整(台形補正、歪み補正)を行い、読み取りの精度を高めています。また、金額のカンマ位置チェックを行い、Excelへの出力の精度を向上させています。
データ化した資料は、最終的には担当者のチェックが必要ですが、初めからすべてを入力する手間がなくなり、作業時間が大幅に削減されました。

 

現金出納帳OCRプロセス

【課題】
会計事務所では、お客様が手書きで記入している出納帳の内容を、会計ソフトに入力する必要があります。単純な作業ですが、工数が多く時間がかかる作業のため、自動化できないかとTegakiの活用を検討しました。

【Tegaki×WinAutomationを活用した解決策】
Tegakiへファイル送信を行うところから、Tegakiの結果を定型フォーマットに転記、形式を整えるまでの一連のプロセスを作成しました。
プロセスの作業内容は、以下のとおりです。

・手書き出納帳のスキャンデータをWinAutomationからTegakiにファイル送信
・Tegakiから返却された結果をWinAutomationにて受け取り、Excelデータ化
・WinAutomationにより元の出納帳フォーマットに転記
・Tegakiの読み取り確信度が低い(間違っている可能性が高い)セルに色付けし、最後に縦計の計算結果のチェック

これにより、人の手を介することなく、手書きの資料からExcelに変換し、会計ソフトへ取り込みできる状態へ変換することが可能となり、大幅な工数削減となりました。

 

以上のように、WinAutomationは幅広い業務において活用することができます。一見RPAとは無関係に見える業務でも、工夫により自動化、改善することが可能です。
少しでも改善したい業務がございましたら、ぜひ一度ご相談下さい。

 

お問い合わせ先

会社名 株式会社ASAHI Accounting Robot研究所
会社HP リンク https://asahi-robo.jp/
電話番号 023-631-6521
メールアドレス [email protected]
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